抗菌機能:銀系無機抗菌剤Zeomic「ゼオミック」
「ゼオミック」の抗菌機能
人々の安心・安全への関心が高まるにつれ、抗菌剤に求められる機能や役割も多様化しています。私たちシナネンゼオミックは1984年、世界に先駆けて銀系無機抗菌剤「ゼオミック」の商品化に成功。その優れた抗菌効果と高い安全性で、暮らしに身近な食品包材や住宅建材から医療分野まで幅広いフィールドを網羅し、安全で快適な暮らしを支えています。
もっと豊かで快適な毎日へ。未来につながる抗菌文化を、私たちはこれからも世界に発信し続けます。
抗菌とは?
JIS Z 2801(ISO22196)によると、抗菌とは「製品の表面における細菌の増殖を抑制する状態」と定義されています。
細菌がついても、ある一定の時間しか生きることができない、あるいはそれ以上増殖できなくすることにより、菌にとっては住みにくい状態にすること。菌を殺したり減少させるのではなく、増殖を抑制することです。
微生物等、増殖性を有する微生物を完全に死滅させ除去すること。主に手術で使う医療器具に使われる用語です。
微生物を死滅させることですが、その対象や程度については定義されていません。
病原性微生物を死滅させ、害のない程度まで減らす、あるいは感染力を失わせる等して毒性を無力化させること。
物体や液体といった対象物や、限られた空間に含まれる微生物の数を減らし、清浄度を高めること。
ゼオミックの抗菌メカニズム
ゼオミックの抗菌作用は、微生物の代謝系の酵素の働きを阻害することによりもたらされます。
- ゼオミックの銀イオンが微生物体表面に吸着し、能動的移送によって菌体内に取り込まれます。
- 銀イオンが、微生物体内の代謝系の種々の酵素と反応します。
- 代謝系の種々の酵素の働きを阻害し、微生物の増殖を抑制します。
抗菌スペクトル
抗菌性能試験データ
ゼオミックは抗菌性を示す銀イオン等が骨格構造の内部に結合して安定化しています。水、溶剤等によって溶出することはほとんどなく、抗菌作用は長期に渡って持続します。
プラスチック
抗菌活性値2.0以上(99%以上の死滅率)で効果があると定義されている。
PPプレート(試験方法 JIS Z 2801:2010)
試験体 | gram-positive bacteria | gram-negative bacteria | ||
---|---|---|---|---|
生菌数 | 抗菌活性値 | 生菌数 | 抗菌活性値 | |
無添加 | 9.3×102 | ー | 1.3×105 | ー |
ゼオミック0.5% | 検出せず | >3.1 | 検出せず | >5.3 |
ABSプレート(試験方法 JIS Z 2801:2010)
試験体 | gram-positive bacteria | gram-negative bacteria | ||
---|---|---|---|---|
生菌数 | 抗菌活性値 | 生菌数 | 抗菌活性値 | |
無添加 | 8.7×104 | ー | 1.8×106 | ー |
ゼオミック0.5% | 検出せず | >5.1 | 検出せず | >6.5 |
PEフィルム(試験方法 JIS Z 2801:2010)
試験体 | gram-positive bacteria | gram-negative bacteria | ||
---|---|---|---|---|
生菌数 | 抗菌活性値 | 生菌数 | 抗菌活性値 | |
無添加 | 2.9×103 | ー | 5.8×105 | ー |
ゼオミック0.5% | 検出せず | >3.6 | 検出せず | >5.9 |
PEまな板(試験方法 JIS Z 2801:2000)
試験体 | 1ヶ月使用後 | 4年使用後 | ||
---|---|---|---|---|
生菌数 | 抗菌活性値 | 生菌数 | 抗菌活性値 | |
無添加 | 4.3×105 | ー | 7.1×105 | ー |
ゼオミック0.5% | 検出せず | >4.6 | 検出せず | >4.8 |
塗料
抗菌活性値2.0以上(99%以上の死滅率)で効果があると定義されている。
アクリル塗料 (試験方法 JIS Z 2801:2010)
試験体 | gram-positive bacteria | gram-negative bacteria | ||
---|---|---|---|---|
生菌数 | 抗菌活性値 | 生菌数 | 抗菌活性値 | |
無添加 | 1.6×103 | ー | 4.1×103 | ー |
ゼオミック0.5% | 検出せず | >3.4 | 検出せず | >3.8 |
粉体塗料(試験方法 JIS Z 2801:2010)
試験体 | gram-positive bacteria | gram-negative bacteria | ||
---|---|---|---|---|
生菌数 | 抗菌活性値 | 生菌数 | 抗菌活性値 | |
無添加 | 4.4×104 | ー | 3.1×105 | ー |
ゼオミック0.5% | 検出せず | >4.8 | 検出せず | >5.6 |
繊維
マスターバッチ練り込みポリエステル綿(JIS L 1902:2002)
試験体 | gram-positive bacteria | |
---|---|---|
生菌数 | 殺菌活性値 | |
未加工 | 2.1×106 | ー |
ゼオミック練り込み2.0%品 | 検出せず | >2.93 |
ゼオミック2.0%品/綿=50/50 | 検出せず | >2.93 |
綿布(試験方法 JIS L 1902:2002)
試験体 | gram-positive bacteria | gram-negative bacteria | ||
---|---|---|---|---|
生菌数 | 静菌活性値 | 生菌数 | 静菌活性値 | |
未加工 | 2.5×106 | ー | 2.1×107 | ー |
ゼオミック0.5% | 検出せず | >5.09 | 検出せず | >6.02 |
PP不織布後加工品(JIS L 1902:2002)
試験体 | gram-positive bacteria | gram-negative bacteria | ||
---|---|---|---|---|
生菌数 | 殺菌活性値 | 生菌数 | 殺菌活性値 | |
未加工 | 3.7×106 | ー | 5.5×107 | ー |
ゼオミック0.5g/m2 加工品 |
検出せず | >3.11 | 検出せず | >3.11 |
「ゼオミック」の防臭機能
ゼオミックは細菌の増殖を抑制することにより、細菌の代謝物に由来するガス類の発生を抑制することが可能であり、防臭効果が期待できます。