ハイブリッド防カビ剤Essen-guard「エッセンガード」
ハイブリッド防カビ剤「エッセンガード」とは?
エッセンガードは、有機系防カビ剤を無機化合物に複合坦持させた新たな有機/無機ハイブリッド防カビ剤で、プラスチック、塗料、シーリング材等への練り込み加工が可能です。
また、SIAAポジティブリストに登録されており、防カビ加工マークの付与も可能です。
ハイブリッド防カビ剤「エッセンガード」の特長
耐熱性
無機化合物に坦持することにより、単独の有機系防カビ剤と比較して耐熱性が向上しています。
そのため、プラスチック製品への練り込み加工が可能です。
耐光性
有機系防カビ剤に見られる光による分解、黄変が軽減されています。
耐久性
無機化合物に坦持することにより、有機系防カビ剤の流出が制御されています。
水回り製品等、水が頻繁に接触する部材においても、長期間防カビ性能を発揮します。
ハイブリッド防カビ剤「エッセンガード」の種類と物性
エッセンガードには2種類のグレードがあります。
エッセンガード10 | エッセンガード20 | |
---|---|---|
特長 | 高安全性 | 高防カビ性 |
組成 | 有機系防カビ剤とアルミノケイ酸塩の複合物 | 有機系防カビ剤とアルミノケイ酸塩の複合物 |
外観 | 白色粉末 | 淡黄色粉末 |
耐熱性 | 230〜250℃ | 250℃以上 |
粒度 | 100μm以下※1) | 2〜5μm |
真比重 | 1.6g/cm3 | 2.5g/cm3 |
かさ比重 | 0.4g/cm3 | 0.3g/cm3 |
- 1) 溶剤系塗料・インキに添加の場合は、2次粒子の凝集が分散及び一部溶解するため10μm以下。
但し、溶剤の種類によって平均粒子径は異なります。
ハイブリッド防カビ剤「エッセンガード」の安全性
エッセンガードは有機系防カビ剤を活性成分として使用しておりますが、エッセンガード10は数ある防カビ剤の中でもトップクラスの安全性を有します。
エッセンガード10 | エッセンガード20 | |
---|---|---|
急性経口毒性試験 | 2000mg/kg以上 | 2000mg/kg |
皮膚一次刺激試験 | 無刺激性 | 陽性 |
皮膚感作性試験 | 陰性 | 陽性 |
変異原性試験 | 陰性 | 陰性 |
ハイブリッド防カビ剤「エッセンガード」の注意点
エッセンガードは有機系防カビ剤を活性成分として使用しています。
お取り扱いの際は、下記の点にご注意下さい。
- 微粉末ですので、局所排気装置や防塵マスク等、粉塵対策を実施の上、お取り扱い下さい。
- 皮膚に付着した場合は、直ちに大量の水で洗浄して下さい。
- エッセンガード20は、皮膚刺激性、皮膚感作性のある材料です。長時間触れるような部材(日用品、衣類、寝具)への使用は避けて下さい。
- エッセンガード10をPEやPPに高濃度で配合した場合、チョーキング(配管詰まり)を起こす場合があります。その場合は添加量を減らしてご検討下さい。
ハイブリッド防カビ剤「エッセンガード」の用途
ハイブリッド防カビ剤「エッセンガード」の用途及び推奨添加量
エッセンガード10 | エッセンガード20 | ||
---|---|---|---|
プラスチック | オレフィン系 | ○(0.5〜1.0%) | ○(0.2%〜1.0%) |
スチレン系 | △(2.0%〜) | △(2.0%〜) | |
シリコーン | ○(0.5〜1.0%) | ○(0.2〜1.0%) | |
塩ビ系 | ○(0.5〜1.0%) | ○(0.2〜1.0%) | |
塗料 | 水系 | ○(0.5〜1.0%) | ○(0.2〜1.0%) |
溶剤系 | ○(0.5〜1.0%) | ○(0.2〜1.0%) | |
その他 | 石膏・セメント | ○ | ○ |
接着剤 | ○ | ○ |
( ):推奨添加量
- 推奨添加量は、JIS Z2911 B法,ISO 846 1978法の防カビ評価法を対象とした目安です。JIS Z2911 A法を対象とする場合は、表記添加量の1/2以下量を推奨します。
「防カビ」「防黴」「抗かび」「抗カビ」と様々な表現はありますがSIAAでは「防カビ」と決定しており、当社でも「防カビ」と表現しています。
ただし、SEKでは「抗かび」で統一されています。